▼ DV Dr.コトー診療所2006〈9〉
愛を乞う者
ミナ(蒼井優)の過去が明らかになりました。DV(ドメスティック・バイオレンス)夫から逃げて志木那島までやってきていたのです……。辛い話でした。コトー(吉岡秀隆)は意思があれば治る、って最後語りかけてたけど、どうかな…。
「Dr.コトー診療所2006」はフジテレビ系で木曜22:00から放送中。
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結局は、当事者間の問題なんですよね。どちらかだけでは解決しにくいし、まして今回、島の人、代表として和田さん(筧利夫)が一生懸命ミナちゃんをかばおうとしたけれど、対症療法にはなるかもしれないけど「根治」には至らないと思うし。
以下、自分が経験したことを思い出しつつ。
ミナ(蒼井優)の過去が明らかになりました。DV(ドメスティック・バイオレンス)夫から逃げて志木那島までやってきていたのです……。辛い話でした。コトー(吉岡秀隆)は意思があれば治る、って最後語りかけてたけど、どうかな…。
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結局は、当事者間の問題なんですよね。どちらかだけでは解決しにくいし、まして今回、島の人、代表として和田さん(筧利夫)が一生懸命ミナちゃんをかばおうとしたけれど、対症療法にはなるかもしれないけど「根治」には至らないと思うし。
以下、自分が経験したことを思い出しつつ。
私自身は交際していた男性による暴力、という意味でのDVを受けたことはありません。被害にあっていたのは同期入社の友人でした。地方に散ってキツイ仕事をしていたその昔、同期入社の友人との深夜のホットラインはケータイもメールもない時代、息抜きでありストレス解消であり、精神の安定を保ってまた翌日タフな現場へ出て行くための糧でもありました。
きっと自分の一生の友だちになれるかもしれない、そう思った友人のひとりがあるときから電話の様子がおかしくなり、そうこうするうち、交際している相手(会社の同僚だった)がクスリを飲んだとか手首を切ろうとしたとか言いはじめ、風のたよりに彼女がどうもその相手から暴力を受けていて、二人揃って会社に出られない状態になっているときもある、というような話を聞きました。
でも彼女は、散々耳をふさぎたくなるような酷い目にあった話をしながら最後はこう締めるんですよ…。
「でも彼には私が必要だから」。
「彼はいつも泣きながら謝って、もうしない、って言うから」。
不思議ですよね、どうして必ずこうなるのか、それも日本人でも外国人でも……。結局、私を含めて事情を知る友人が何人か止めるなか、彼女はこの人と結婚しました。仕事も続けているところをみると問題は乗り越えられたのかもしれません。でも私にはもうそれを確認する術はなくなってしまいました。
なぜなら異動を重ねるうちに私はその相手の男性と同じ職場になって、ある飲み会に奥さん(=私の友人)を連れてくるこないという話になったとき、私がいるために彼女が躊躇したことを知ってその同僚が攻撃の刃を私に向けてくるようになったからです。
「オレのヨメさんを泣かせる奴は許さない」。
もうね、意味がわかんない。
とか言って、職場の飲み会のたびにすごまれたり絡まれたり、不愉快な思いを我慢しなければなりませんでした。
基本的にこういう人は「治る」ことはないのではないか、って思ったりすることが今でもあります。
だから、ミナちゃんは茉莉子さん(大塚寧々)の
「人間には、過去を捨てなきゃいけないときがある」
ということばに動かされて夫と離婚することに一歩踏み出しました。
夫であった知明さんは最後、納得して島を去っていきますが、彼が次に出会った相手に、ミナちゃんにしたことと同じことを繰り返さないためには強靭な精神力だけでなく、具体的な心療内科の治療、あるいはカウンセリングなどが必要だと思います。
そういうことも理解して島を去ったのだと思いたい。
最後、ミナちゃんが最後の望みをかけて求人誌から切り取った志木那島診療所の求人広告の写真が和田さんの手になるものであることがわかります。和田さんの写真が、ミナちゃんを結果として救うことになった、ということに暖かいものを感じることができて素敵なエンディングだったと思います。
タイトルを見て個人的には我が子の虐待を扱ったこの映画のことを思い出しました。今でも恐ろしくて観る勇気がありません…。もし自分の意に沿わない子を前にしたら自分は母親がしたことと同じようなことをしないか、暴力の連鎖を止めることができるか、自信ないと感じる瞬間がときどきあるから(泣)。
[過去のレビュー、その他]
魔法使い Dr.コトー診療所2006〈8〉
コトー人気としか考えられない@石垣空港
「命の重さ」 Dr.コトー診療所2006〈7〉
海へ Dr.コトー診療所2006〈6〉
低気圧 Dr.コトー診療所2006〈5〉
豊漁祭 Dr.コトー診療所2006〈4〉
移住 Dr.コトー診療所2006〈3〉
絆 Dr.コトー診療所2006〈2〉
分岐点 Dr.コトー診療所2006〈1〉
きっと自分の一生の友だちになれるかもしれない、そう思った友人のひとりがあるときから電話の様子がおかしくなり、そうこうするうち、交際している相手(会社の同僚だった)がクスリを飲んだとか手首を切ろうとしたとか言いはじめ、風のたよりに彼女がどうもその相手から暴力を受けていて、二人揃って会社に出られない状態になっているときもある、というような話を聞きました。
でも彼女は、散々耳をふさぎたくなるような酷い目にあった話をしながら最後はこう締めるんですよ…。
「でも彼には私が必要だから」。
「彼はいつも泣きながら謝って、もうしない、って言うから」。
不思議ですよね、どうして必ずこうなるのか、それも日本人でも外国人でも……。結局、私を含めて事情を知る友人が何人か止めるなか、彼女はこの人と結婚しました。仕事も続けているところをみると問題は乗り越えられたのかもしれません。でも私にはもうそれを確認する術はなくなってしまいました。
なぜなら異動を重ねるうちに私はその相手の男性と同じ職場になって、ある飲み会に奥さん(=私の友人)を連れてくるこないという話になったとき、私がいるために彼女が躊躇したことを知ってその同僚が攻撃の刃を私に向けてくるようになったからです。
「オレのヨメさんを泣かせる奴は許さない」。
もうね、意味がわかんない。
とか言って、職場の飲み会のたびにすごまれたり絡まれたり、不愉快な思いを我慢しなければなりませんでした。
基本的にこういう人は「治る」ことはないのではないか、って思ったりすることが今でもあります。
だから、ミナちゃんは茉莉子さん(大塚寧々)の
「人間には、過去を捨てなきゃいけないときがある」
ということばに動かされて夫と離婚することに一歩踏み出しました。
夫であった知明さんは最後、納得して島を去っていきますが、彼が次に出会った相手に、ミナちゃんにしたことと同じことを繰り返さないためには強靭な精神力だけでなく、具体的な心療内科の治療、あるいはカウンセリングなどが必要だと思います。
そういうことも理解して島を去ったのだと思いたい。
最後、ミナちゃんが最後の望みをかけて求人誌から切り取った志木那島診療所の求人広告の写真が和田さんの手になるものであることがわかります。和田さんの写真が、ミナちゃんを結果として救うことになった、ということに暖かいものを感じることができて素敵なエンディングだったと思います。
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タイトルを見て個人的には我が子の虐待を扱ったこの映画のことを思い出しました。今でも恐ろしくて観る勇気がありません…。もし自分の意に沿わない子を前にしたら自分は母親がしたことと同じようなことをしないか、暴力の連鎖を止めることができるか、自信ないと感じる瞬間がときどきあるから(泣)。
[過去のレビュー、その他]
魔法使い Dr.コトー診療所2006〈8〉
コトー人気としか考えられない@石垣空港
「命の重さ」 Dr.コトー診療所2006〈7〉
海へ Dr.コトー診療所2006〈6〉
低気圧 Dr.コトー診療所2006〈5〉
豊漁祭 Dr.コトー診療所2006〈4〉
移住 Dr.コトー診療所2006〈3〉
絆 Dr.コトー診療所2006〈2〉
分岐点 Dr.コトー診療所2006〈1〉
- [2006/12/10 23:28]
- ├Dr.コトー診療所 |
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コメント
難しいですよ…
Lady-eさん、こんばんは。
自制といっても、お酒を飲んでリリースされたり、暴力の形はいろいろあるし、いったん病んだ心を治すには、子どもより、現実問題として社会で暮らしていくという重圧が基本的に何らかのカタチでかかっている大人は難しいはずなんですよね。
彼はたぶんもうお話からフェードアウトだけれど、おっしゃるように悪化して、第2のミナちゃんをつくることだけはないように祈りたいと思います。ってこう書いているうちにも、DVに苦しんでいる人、シェルターに逃げ込んだりしてる人がいるかと思うと息が詰まりそう。
自制といっても、お酒を飲んでリリースされたり、暴力の形はいろいろあるし、いったん病んだ心を治すには、子どもより、現実問題として社会で暮らしていくという重圧が基本的に何らかのカタチでかかっている大人は難しいはずなんですよね。
彼はたぶんもうお話からフェードアウトだけれど、おっしゃるように悪化して、第2のミナちゃんをつくることだけはないように祈りたいと思います。ってこう書いているうちにも、DVに苦しんでいる人、シェルターに逃げ込んだりしてる人がいるかと思うと息が詰まりそう。
こんにちは
rukoさん こんにちは
知明ね・・・完治はどうすればいいんだろうね
基本的に子供の頃からの愛情不足や
不安感から自分を守る形での暴力だった気がしたけど
子供の頃に養われるべき心 精神を
大人になって育むのは非常に難しいね
自分では穏やかにと思っている知明
でも、自分を拒絶するミナが目の前にいると
また手が上がってしまう 自己コントロール
出来ない状況は、rukoさんがおっしゃるように
カウンセリング等が必要よね・・・
一番恐いのは
今回の出来事で、悪化することが
考えられるってことかな・・・
知明ね・・・完治はどうすればいいんだろうね
基本的に子供の頃からの愛情不足や
不安感から自分を守る形での暴力だった気がしたけど
子供の頃に養われるべき心 精神を
大人になって育むのは非常に難しいね
自分では穏やかにと思っている知明
でも、自分を拒絶するミナが目の前にいると
また手が上がってしまう 自己コントロール
出来ない状況は、rukoさんがおっしゃるように
カウンセリング等が必要よね・・・
一番恐いのは
今回の出来事で、悪化することが
考えられるってことかな・・・
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Dr.コトー診療所2006 第9回
Dr.コトー診療所2006 第9回コトー先生がすぐに楽にしてくれますからねそんなことが言えるようになったミナちゃん(仲依ミナ:蒼井優)島のみんなからも認められかわいがられるようになっていたのだけど・・・突然現れた ちょっとステキで優しそうな男(仲依知明:忍成修吾
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