▼ 大甘 家族~妻の不在・夫の存在~〈8-最終回〉
最終回を控えた前回、ブログ仲間のけいさんがこんなレビューを書かれてらしたのですがまったくおっしゃる通りです。私からみれば「雨降って地固まる」といえば聞こえはいいのですが、ヒステリックな専業主婦がコミュニケーション能力をなんとか得て家族との絆を再確認する、的な陳腐な仕上がりになってしまったのがとても残念。
「家族~妻の不在・夫の存在~」はテレビ朝日系での放送を終了しました。
FC2ブログでの人気ドラマレビューをチェック!
悠斗君を演じてた子役さんと、慣れない父親役(笑)に奮闘した竹野内豊の力演を認めるとしても、元サヤでよかったね、とは素直に言えないエンディングでした。素材としては潜在力がもっとあると思ったのに、ヒジョーに残念です。
以下ネタバレ。
「家族~妻の不在・夫の存在~」はテレビ朝日系での放送を終了しました。
![]() | 家族~妻の不在・夫の存在~オリジナル・サウンドトラック TVサントラ 渡辺俊幸 コロムビアミュージックエンタテインメント 2006-12-20 売り上げランキング : 12488 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
FC2ブログでの人気ドラマレビューをチェック!
悠斗君を演じてた子役さんと、慣れない父親役(笑)に奮闘した竹野内豊の力演を認めるとしても、元サヤでよかったね、とは素直に言えないエンディングでした。素材としては潜在力がもっとあると思ったのに、ヒジョーに残念です。
以下ネタバレ。
要するに今の世の中余裕がない、ということなんですよね…。そのしわ寄せが最大にいくところが家族である、と。都会に勤めるサラリーマンは特に「成果主義」に押しつぶされそうになりながら、メンタルヘルスで倒れる屍の山を超えてなお働き続けなければならない、という現状。
亮平(竹野内豊)もまた、そんな現代日本を象徴するような働き盛りの人間だった。残業残業で休日出勤もしていたら、それは奥さんからの報告や相談といったことが上の空になってしまったりするのもやむを得ない面もないことはない、というのが実際に亮平のような日々を過ごした経験のある自分にはわかります。
今は暢気にテレビのレビューなんか書いてるけど、1日18時間とか19時間とか働いてた時期とか、確実にありましたからね…。
それから「少子化対策担当大臣」なんてものを置いていながら、結局、国の根幹は変わらないから上に書いたような構図は変わらないし、専業主婦を選択した妻は家でひとりかふたりの子どもとぐつぐつと煮詰まりながら暮らしている。もちろん一部上場の大企業だって育児休業なんて男が言い出した日には「ハァ?」とかなって速攻でリストラされたりラインの仕事から外されたりするところのほうが大多数でしょう。
そういう現実を踏まえ、そうした現状に耐えられなくなった理美(石田ゆり子)が出て行った、そこまではよかったんですけど、やっぱり理美の描き方が非常に平面的だったのが致命傷だったと思います。
「前よりもっと亮平さんが好き」
とか言っちゃって、亮平の譲歩のみを引き出してこの大騒ぎした状態から元に戻るっていうのが、あまりにも………。
悠斗をひとりで育てねばならなくなった亮平が、残業なし、接待なし、出張なし、という条件で仕事を探したのとは対照的に理美は保育所に悠斗を預ければ事足れりというふうな描かれ方をしていたのも疑問。
彼女自身の残業や出張などドラマの前半で描かれていた問題はどうなったノカ。
また、元のサヤにおさまることになりました、めでたしめでたし、とはいっても理美の基本的な性格、ギリギリまで主張することを主張せずキレたら問答無用、聞く耳持たず、みたいな点は改善されるんですかね(汗)。
8回という回数が微妙すぎて、本当はもうちょっと回数があって描きたいことがあったのかもしれないけれど、こうなってきてしまうとシンちゃん(渡哲也)の存在自体もものすごく中途半端。よく言われる「地域ぐるみの子育て」とかそういう方向に話が展開する、というような話かとも思っていました。
また、前半のお弁当づくりに代表されるような男性目線の子育ての新鮮さといったものがもっと丁寧に描かれていてもよかったような気がしますね。かえすがえす、中途半端な作品になってしまったのが残念。
[過去のレビュー]
失速 家族~妻の不在・夫の存在~〈7〉
理美がイタイ 家族~妻の不在・夫の存在~〈6〉
深い傷 家族~妻の不在・夫の存在〈5〉
嘘 家族~妻の不在・夫の存在〈4〉
バザー 家族~妻の不在・夫の存在~〈3〉
お弁当 家族~妻の不在・夫の存在~〈2〉
働くということ 家族~妻の不在・夫の存在~〈1〉
亮平(竹野内豊)もまた、そんな現代日本を象徴するような働き盛りの人間だった。残業残業で休日出勤もしていたら、それは奥さんからの報告や相談といったことが上の空になってしまったりするのもやむを得ない面もないことはない、というのが実際に亮平のような日々を過ごした経験のある自分にはわかります。
今は暢気にテレビのレビューなんか書いてるけど、1日18時間とか19時間とか働いてた時期とか、確実にありましたからね…。
それから「少子化対策担当大臣」なんてものを置いていながら、結局、国の根幹は変わらないから上に書いたような構図は変わらないし、専業主婦を選択した妻は家でひとりかふたりの子どもとぐつぐつと煮詰まりながら暮らしている。もちろん一部上場の大企業だって育児休業なんて男が言い出した日には「ハァ?」とかなって速攻でリストラされたりラインの仕事から外されたりするところのほうが大多数でしょう。
![]() | パパの涙で子は育つ-シングルパパの子育て奮闘記 込山 正徳 ポプラ社 2005-11 売り上げランキング : 11749 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
そういう現実を踏まえ、そうした現状に耐えられなくなった理美(石田ゆり子)が出て行った、そこまではよかったんですけど、やっぱり理美の描き方が非常に平面的だったのが致命傷だったと思います。
「前よりもっと亮平さんが好き」
とか言っちゃって、亮平の譲歩のみを引き出してこの大騒ぎした状態から元に戻るっていうのが、あまりにも………。
悠斗をひとりで育てねばならなくなった亮平が、残業なし、接待なし、出張なし、という条件で仕事を探したのとは対照的に理美は保育所に悠斗を預ければ事足れりというふうな描かれ方をしていたのも疑問。
彼女自身の残業や出張などドラマの前半で描かれていた問題はどうなったノカ。
また、元のサヤにおさまることになりました、めでたしめでたし、とはいっても理美の基本的な性格、ギリギリまで主張することを主張せずキレたら問答無用、聞く耳持たず、みたいな点は改善されるんですかね(汗)。
8回という回数が微妙すぎて、本当はもうちょっと回数があって描きたいことがあったのかもしれないけれど、こうなってきてしまうとシンちゃん(渡哲也)の存在自体もものすごく中途半端。よく言われる「地域ぐるみの子育て」とかそういう方向に話が展開する、というような話かとも思っていました。
また、前半のお弁当づくりに代表されるような男性目線の子育ての新鮮さといったものがもっと丁寧に描かれていてもよかったような気がしますね。かえすがえす、中途半端な作品になってしまったのが残念。
[過去のレビュー]
失速 家族~妻の不在・夫の存在~〈7〉
理美がイタイ 家族~妻の不在・夫の存在~〈6〉
深い傷 家族~妻の不在・夫の存在〈5〉
嘘 家族~妻の不在・夫の存在〈4〉
バザー 家族~妻の不在・夫の存在~〈3〉
お弁当 家族~妻の不在・夫の存在~〈2〉
働くということ 家族~妻の不在・夫の存在~〈1〉
- [2006/12/09 23:50]
- ドラマ-j民放06 |
- トラックバック(1) |
- コメント(2) |
- この記事のURL |
- ▲
コメント
残念だった~
Lady-eさん、どもども~。
そういえば「家族」はレビューしてる人が少ないせいもあってコンスタントに読まれてたw
でもまったくもってLady-eさんおっしゃる通りで、軽過ぎたよね。あれじゃ、離婚してシングルマザーやシングルファーザーで苦闘してる人たちにも失礼だし、悩んでる人たちにしてみたら「あんなヌルイ結末なんか」っていう形になっちゃった。
ま、竹野内はこれから父親役もやります。ってことなのでしょうw
そういえば「家族」はレビューしてる人が少ないせいもあってコンスタントに読まれてたw
でもまったくもってLady-eさんおっしゃる通りで、軽過ぎたよね。あれじゃ、離婚してシングルマザーやシングルファーザーで苦闘してる人たちにも失礼だし、悩んでる人たちにしてみたら「あんなヌルイ結末なんか」っていう形になっちゃった。
ま、竹野内はこれから父親役もやります。ってことなのでしょうw
こんばんわ
rukoさん、あちこにコンバンワ
これね・・・ホントなんだろって感じだった
元鞘になるとしても
せめて、あの事故がきっかけて
ダラダラと治まるのではなく
せめてフランスに行って
カレはカレとして独立し
彼女は彼女で子育て1人で頑張って
頭冷やして待ってました
くらいにして欲しかったもんだ。
結果として
理美は、1人で子供を育てるといこと
何も実感しないまま終わってるしね
軽すぎました・・・。
これね・・・ホントなんだろって感じだった
元鞘になるとしても
せめて、あの事故がきっかけて
ダラダラと治まるのではなく
せめてフランスに行って
カレはカレとして独立し
彼女は彼女で子育て1人で頑張って
頭冷やして待ってました
くらいにして欲しかったもんだ。
結果として
理美は、1人で子供を育てるといこと
何も実感しないまま終わってるしね
軽すぎました・・・。
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://rukolog2.blog60.fc2.com/tb.php/1566-599d77fa
家族-妻の不在・夫の存在 第8回 最終回
家族~妻の不在・夫の存在~ 第8回 最終回意味ありげに出てきた林檎の木は木ごとに契約している林檎の木亮平が、ここで理美にプロポーズをして毎年、収穫の時はこようねと言った思い出の場所でした。家族~妻の不在・夫の存在~オリジナル・サウンドトラックTVサントラ 渡
- | HOME |