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ORS JIN -仁-〈1,2〉 

前回も観てましたが自宅でネットにつながることができずレビュー断念。今回から行きます。ちなみにタイトルに入れた「ORS」とはコロリ=コレラの治療のため主人公がつくらせたもので正式には「経口補水塩(Oral Rehydration Salt)」の略だそうで。

前回の日曜劇場「官僚たちの夏」。結局完走できませんでした。時代考証がぬるすぎと思いはじめてストーリーにまったく入れなくなってしまったためです。今回の「JIN -仁-」も江戸時代へのタイムスリップがテーマと聞いて最初捨てるつもりだったのですが…

外出先で放送されていた番宣に思いのほか引き込まれてしまったのと、twitter

内野聖陽と中谷美紀が選んだ仕事だから間違いない」

というものすごい納得力のあるつぶやきを発見してしまったため、初回からリアルタイムで観ています。

バタフライ効果に思いをいたす主人公の南方仁(大沢たかお)、あまりにも現代と異なる江戸末期の生活習俗などなどそれなりに重いのですが、エンターテインメントとしてよく練られているなぁと感じて2回目の放送までかなり満足してます。

JIN―仁 (第1巻) (ジャンプ・コミックスデラックス)JIN―仁 (第1巻) (ジャンプ・コミックスデラックス)

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原作はコミックでありつつもドラマ向きに設定はいろいろ変えられている模様。失速せず最後まで走ってください、という願いとともにカテゴリ追加してみました。

これまでのお話。優秀な脳外科医の仁が、勤務する病院に運ばれてきた身元不明の謎の患者を治療。その過程で患者の脳に胎児そのもののように見える腫瘍を発見して摘出しますが、重篤な状態であるはずの患者が緊急治療キットと腫瘍を持って逃げ出そうとし、病院の非常階段でもみ合っているうちに階段落ちして気がついたらそこは幕末の江戸だった!

最初に出会った恭太郎(小出恵介)が目の前で斬られて頭に大けがを負い、謎の患者から奪った応急処置キットや京太郎の家にあった大工道具で血腫を取り除くことに成功。恭太郎の妹、咲(綾瀬はるか)が医療と仁に興味を持ち始めたところで江戸でコレラ(コロリ)が発生する……

という展開。

加藤清史郎、大橋のぞみ、そして「ウェルかめ」視聴意欲を粉砕した主人公の少女時代の子と最近子役アレルギーだったのですが今回の喜市くんを演じてる伊澤征樹くんにあっさり涙腺を破壊されていたりして。

「消毒」という概念すらない江戸の人たちを前に

「神様は、乗り越えられる試練しか与えない」

を胸に、自分の手が歴史を変えてしまうかもしれないという葛藤や、植物状態になってしまった恋人の未来(中谷美紀)がいる現代へ帰れるのかという不安を押し殺してプロフェッショナルに徹する仁がイイです。

大沢たかおって最近あまりテレビで観ないなぁと思ってました。TBSの番組公式によると8年ぶりのドラマ出演だそうで。年はさすがにとってますが画面に出るとぱっと華があっていいですね~。

そして、綾瀬はるか。もともと綾瀬はるかは好きなんだけど、どっちかというとボケキャラ的な彼女が好きでした。今回は一本芯の通った武家のお嬢様という役どころ。これが意外にもハマっています。

前回の「産婆」として土砂降りの雨のなか裾をたくし上げて走る場面、ひたむきさが溢れていて素敵だったし、今回もコロリの治療をする仁の手助けにゆこうとして勘当すると母親の栄(麻生祐未)に止められながらも

「祈っても父上は戻らなかったではありませぬか」

と言って出ていってしまった場面など、凛とした感じがとても素敵でした。

麻生祐未や戸田菜穂の地味なサポートもイイですが、このドラマを全体として締めてるのは坂本龍馬を演じている内野聖陽では。最初に内野聖陽が坂本龍馬と聞いたときは?でした。でも、画面に出てきたときの存在感やあくまでもおいしい、そうそう、龍馬だったらきっとそんな風にしたり、言ったりしたよね!っていうところがぴったりマッチしてるんですよね。

福山雅治、だいじょぶかしらw

緒方洪庵は特別出演の武田鉄矢。緒方洪庵といえばことしの前半「浪花の華」なんて土曜時代劇があり、そのときの窪田正孝くんの若き日の洪庵(章)が印象的だったからちょっとウワーンな感じ。

仁が嘘ついたのがよくなかったのだけれど、コロリの治療で疲労困憊している仁を前に立ち去ろうとしたり、ちょっとまだどんな人か読めませんがこれからも絡んでゆくのかしら楽しみではあります。

まだ出番は少ないながら勝海舟は小日向文世だし、役者さんで観るにも楽しいドラマになりそうです。

「コレラ」って夏の季語なんですってね(wikipediaのコレラの項による)。