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テルマエ・ロマエ 

今週、ことしの「マンガ大賞」が発表になり、「テルマエ・ロマエ」(ヤマザキマリ)が大賞を受賞しました。

マンガ大賞:「テルマエ・ロマエ」が大賞 古代ローマと現代日本の風呂がつながる (毎日.jp「まんたんウェブ」)

「モーニング」は去年けっこう読んでいたので「宇宙兄弟」あたりは妥当な受賞かなと思いましたがこの大賞受賞作はまったく知らなかったので書店に行ってみたら「お試し版」として第1話が読めました。あまりにおもしろく速攻お持ち帰り。

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

エンターブレイン 2009-11-26
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絵の雰囲気とかはまったく違いますが、なんとなく

聖☆おにいさん(1) (モーニング KC)聖☆おにいさん(1) (モーニング KC)

講談社 2008-01-23
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「聖☆おにいさん」に似てると思いました。「聖☆おにいさん」はキリストやブッダの生涯、当時の歴史を知ってるとより味わい深さとおもしろさが増すというか、知らないとなんでそれがおかしいのかわからない!っていう感じになるギャグマンガだと思うのに対して「テルマエ・ロマエ」は日本と帝政ローマの「お風呂大好き民族」というところをつなげてるので笑いがわかりやすい。

ツッコミどころはそれなりにいろいろあって、タイムスリップものにしてはいったりきたりがカンタンすぎないか(仕組みも毎回微妙に違う)なんて思ったりしつつ、ローマ時代の建築家ルシウスがお風呂限定で日本のさまざまな時代(1970年代~2009年)のいろんなお風呂に接してインスピレーションを得てローマ時代で建築家として大ブレイクする過程がおもしろくてたまらない。

ローマ人ではないアジア系の20~21世紀の日本人たちを「平たい顔族」「奴隷」と決めつけてたりスパイスも効いてます。自分がどこか見下している民族から風呂に関するインスピレーションをどんどん得て成功する自分に後ろめたさを感じてたりする葛藤部分も楽しい。

連載先乗りして読みたい衝動にかられています。BEAM COMIXってなに?って感じなんですけどね(汗
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それでもボクはやってない-日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり 

けさたまたまフジで「めざましテレビ」をぼーっと視ていたら「中野美奈子の広人苑II」で痴漢冤罪をテーマにした周防正行監督の「それでもボクはやってない」(映画のネタバレレビューはコチラ)で主演した加瀬亮さんを取り上げてました。

加瀬さんのことは一気に気になりだしているのですが、これは運命かも…などと思いながら10分ちょっとのコーナーを見て、この本を買いました。「広人苑」はスカパーのフジ721でコンプリートバージョンも放送があるので、録画しようw

それでもボクはやってない-日本の刑事裁判、まだまだ疑問あり!。

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買おうと思った直接のきっかけは、映画のなかで印象に残るシーンが実は加瀬さんのアドリブで、それを監督が気に入って使うことにしたためだったのですが相当緻密に痴漢冤罪や刑事裁判、司法制度について調べた周防監督が何を言いたかったのか、ということが知りたくなったためです。

以下映画のネタバレになりますので読む方は注意してください。
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ヤな感じ 

日本の政権与党の総裁がきょう、新たに選ばれました。前任者が選出された5年前以上に失望、落胆しています…。

個人的には「無党派層」です。「政権奪取」をうたってる野党の幹事長が、首相が靖国神社参拝するとかしないとか言ってるときに、暢気に優雅に、歌舞伎座の一等席で奥さんと歌舞伎見物してるんですから(汗)。

でも、そうやって黙ってると気がついたらもう引き返せない、なんてことにならないのか流石に不安になってきました。

東京人 2006年 09月号 [雑誌]東京人 2006年 09月号 [雑誌]

都市出版 2006-08-03
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先月出た雑誌ですが、日本の敗戦から7年間の米軍の占領統治下の東京の様子が詳しく書かれ、いろいろ考えるところがありました。

「仮想敵国は中国」みたいなことを不用意に発言する人がこの国の舵取りをしていくと思うと、マジでヤな感じ…。なのに、まだ開票が始まる前の昨日から「焦点は『2位』争い」なんて書きたてていた新聞って一体どうなんだろう。

ちょっとビックリしたのが、ニューヨークタイムズとワシントンポストの2紙ともが、この件に関してAP通信の記事を使っていたことでした。少なくともワシントンポストはこの2カ月くらい「自前」の記事が出てないんで、特派員はいないとみた。「日本の最大の同盟国」の、首都の人間が読む新聞なのに(爆)。

帝国ホテル厨房物語-私の履歴書 

羽田空港にある書店の目立つ位置に置いてあり、大阪へのお供にget。波瀾万丈なエピソードが満載でした。NHKドラマ「人生はフルコース」は題材的にこの本に載ってないお話を集めているのでしょうね…。今日の最終回が楽しみで残念で仕方ありません。

帝国ホテル厨房物語-私の履歴書帝国ホテル厨房物語-私の履歴書
村上 信夫

日本経済新聞社 2004-07
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ムッシュ村上は「超ポジティブ思考」の人であるということも、よくわかりました。

シベリアに抑留されているときも、作業は笑顔。おもしろくない顔をしてやっている者はソ連(当時。現ロシア)兵に目をつけられいじめにあったりする。

80歳になってもパソコンに挑戦する。このほか趣味も多彩。書、能楽、謡、日本刀コレクション(!)、篆刻、カメラ……。こうした飽くなき好奇心がお料理に投影されるのですね。

読み終わると、ムッシュと一緒に帝国ホテルと「昭和」の歴史を駆け抜け、自分も前向きにならなきゃと思わされてしまいます。ムッシュ恐るべしw

米原万里さんの訃報 

どこかのオンラインサイト(ALCだったかな…)でエッセイを書いていらして、がんであることを告白されていたので病状が気になっていた翻訳者の米原万里さんが亡くなりました…。まだ56歳だったそうです。

作家でロシア語通訳者の米原万里さんが死去 (本よみうり堂

ガセネッタ&(と)シモネッタガセネッタ&(と)シモネッタ
米原 万里

文藝春秋 2003-06
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→本来は大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した「嘘つきアーニャの真赤な真実」にしようと思ったのですが、実はまだ未読だし、翻訳者/同時通訳者の本音がたくさん書かれていたこの本が好きだったので…。

米原さんはいわゆる「帰国子女」の草分け、それも英語圏からではない、ということで、モノの見方が独特でした。けれどテレビに出ても決して出演している一種の「ハレ」におもねることなく常にクールにコメントし、お話されていたのがいつも印象的でした。

外国語の遣い手としてテレビ出演が多い人といえば、英語のアノおばさまを思い出すのですが、いわば海外経験のない「叩き上げ」を売りにしている彼女と、いろいろな意味で対照的だったと思います。月並みですが、ご冥福をお祈りしたいと思います。

【追記】
米原さんのプロフィールを探している方が多いようですがWikipediaにあがっています。

らぶりん本、ヤな予感的中 

江戸の「御曹司」たち(染五郎さんや勘太郎さん、海老蔵さんなど)や他媒体での活躍が歌舞伎での人気に反映しているシドーさんは勢いよく写真集や本出してますが、そんな中で異彩を放ってるのが愛之助さんの本。役者さんとしては「これから頑張って~」状態なのに"評伝"って…と思いながらも、ついAmazonが500円クーポンくれたので差額分払って買っちゃいました。

歌舞伎修業--片岡愛之助の青春歌舞伎修業--片岡愛之助の青春
松島 まり乃

日本放送出版協会 2002-07
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サクラも散ってしまう嵐のようなお天気だったのでまた~り読みましたが、続けて口直しの本を読む必要がありました(ちなみに格調高く戸板康二先生の「歌舞伎の話」)…orz 子役や女形だったころの写真、顔をつくるときの連続写真などの「お宝画像」、あと挿入されている歌舞伎用語の解説以外は、ちょっとまじでカンベンって思ってしまった……。シクシク。以下ネタバレw
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和樂到着 

定期購読してみることにした和樂が届いていました。メールボックス、あふれる(汗)。

仁左衛門さんの写真、どれも美しかった…。1月に松竹座の2階から双眼鏡で確認した仁左衛門さんは少しお疲れの様子だったのですがそんな感じも全然見えない篠山紀信センセイの写真も、スゴすぎ。でも、特集を全部読んで思ったのは、今の仁左衛門さんももちろん素敵だけど若いころのを拝見したかったなぁ、というのが正直なところです。

rikaさんに教えていただいた松嶋屋さん集合写真もじっくり拝見。魚眼レンズで撮影したのか、畳のラインがちょっとヘンなのが気になってしまう気の小さい私…。仁左衛門さんは今とそんなに変わらないといっても良いと思いますが、秀太郎さんがシャープな印象で「!」と思いました。

たぶん、私の中の秀太郎さんってこの写真のイメージだったので、愛之助さんに注目するようになって最近の秀太郎さんの写真を拝見して「え、こんな人だったかな」と思った理由がわかりました。そんな意味でも先日の「芸能花舞台」のお顔がつやつやで福々しい秀太郎さん、別人w

さて、仁左衛門さん特集以外の雑誌はというと「和」に絞った雑誌だけに、どこか既視感もありながら(例えば「京都で道具を買う」特集とか)、丁寧なつくりで次回も楽しみ。玉三郎さんのもこれ、連載なんですよね…。京都のお花見はことし間に合わないと分かったのでw雑誌で堪能しました。