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ルートヴィヒ Ludwig 

〈1972年 イタリア・フランス・西ドイツ(当時)製作 240分 おすすめ度★★★★★〉

IMDbの詳細ページへ>>
ヴィスコンティ生誕100年祭のサイトクレストインターナショナル

新宿南口の新宿タカシマヤ内にあるテアトルタイムズスクエア。今年がイタリアの巨匠、ルキーノ・ヴィスコンティ監督の生誕100年にあたる記念の映画祭を開催しているのを雑誌で読んだのはもうかなり前でした。映画に関してはいつもギリギリまでおみこしが上がらないことが多くて、前日の「太陽」に引き続き、2日連続で「変わった王様」(爆)の映画を観る羽目にwww

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→デジタルリマスターが出るのを長い間待っていたので上映会場のテアトルタイムズスクエアでは破格の4500円で売ってまして、衝動買いました…。一応、Amazonモバイルで値段チェックしてからね(笑)。

残念だったのは、DVDはデジタルリマスター版なのに、フィルムは「完全復元版」が出た当時の状態に近かったことかも。でも、やっぱりヴィスコンティの華麗で耽美な貴族ワールドは大画面で堪能するに限るので久々に満喫しました。以下感想。
VHS版を大枚はたいて買ったのはいつだったかな、と思うくらい、ヴィスコンティの作品の中ではこれがいちばん好き。理由はよくわからないけど、「ルートヴィヒ」が彼の作品のなかでいろんなコントラストがハッキリくっきりしていて、全体としては超絶に美しいからかな……。

美醜とか、明るさと暗さとか、家族の形などなど。で、監督本人が倒れるほどだったとか、乗馬の場面の衣装があまりに苦しくてエリーザベトを演じていたロミー・シュナイダーは失神した話とか、ヴィスコンティの関連書物を読むとそういう見えない部分の執念(監督の執念はいつものこととはいえ)がこれほど昇華している作品はないように思えるから、かと。

戴冠式やその前の場面でルートヴィヒヘルムート・バーガー)と弟のオットー(ジョン・モルダー・ブラウン)が美しければ美しいほど、その後の過酷な後半生が生きてくる。

ルートヴィヒは初めて観た若い頃の自分の記憶と比べると後半チラリチラリとヘルムート・バーガーの実年齢が見えるような気がしますが、それでも後半の虫歯で歯が真っ黒になってノイシュバンシュタインを訪ねてきたエリーザベトに会えない、と慟哭する姿には何度見ても胸を衝かれます。

変わらないのは彷徨えるエリーザベトと、デュルクハイム(ヘルムート・グリーム)だけ。

余談ですけどiMDbを見てたらヘルムート・グリームさんは一昨年亡くなってました……。ヴィスコンティの映画では「地獄に堕ちた勇者たち」で印象的でしたがあと確か「キャバレー」に出てて「おっ!」と思った記憶があります。が、最後までルートヴィヒに忠実だったほぼ唯一の人間、という設定のデュルクハイムに救われた感じがあって、長い間忘れられなかったので、寂しい。

執政者としての王としては完全に失格のヒッキー、しかもワーグナーおたくで時代錯誤の城をがんがん築城していながら国民には人気があった、という存在そのものの矛盾も含めて、何度見ても惹かれます。

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一度はルートヴィヒが築城したお城を訪ねてみるのも夢。この前浅丘ルリ子さんがやっててむちゃ羨ましかった……。

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もうちょっと深く知りたいときはコレか~。

音楽の使われ方はもちろん、こだわりまくり。もちろんニーノ・ロータがつくってる「山猫」のサントラなんかも印象深いのですが……。と思ってたらこんなのがアッタ!

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→Amazonにジャンプすると全曲試聴できます。やっぱりバート・イシュルのエリーザベトを訪ねるルートヴィヒの前に現れる馬上のエリーザベトの背後に流れるシューマンの「子供の情景」とか、素敵すぎる選曲。

ルートヴィヒがオルゴールにしたり、築城した地下の池でボートに浮かんでる場面などにかかる「タンホイザー」の中の曲が知りたくて(第3幕の「死の予感のごとく夕闇が地を覆い」、通称「夕星の歌」)ワーグナーはあまり好きじゃないけどCD買ったりしたのが懐かしい。

確か2年ほど前に池袋のシネリーブルでもヴィスコンティを特集したことがあり「熊座の淡き星影」を観たことがなかったので駆けつけたことがありました。そのときと客層がそのまま同じで笑ってしまいました。私がいちばん若い世代くらいで、たぶん日本で初めて公開されたころ10代から20代だったおばさま方多数。きっと「ヴェニスに死す」のタッジオとかにもやられていた方たちなんだと思います……。

「公式プログラム」が2100円のハードカバーだったのにもびっくりです。でもヴィスコンティの全作品を網羅しているので買ってしまった。そこそこ観てると思ってましたが意外と漏れてるのが多いことにビックリ。

それと、一連のヴィスコンティ作品で残念なのは、監督のそこがこだわりなんだと頭では理解してますがバート・ランカスターとかもそうだけど国際的な布陣で、絶対英語で撮影してるはずなのにイタリア語の吹き替えになっちゃってることです。

ワーグナーを演じたトレヴァー・ハワードの吹き替えの声優さんなんてどっから探してきたのっていうくらい英語の声にそっくりなので、きっとこだわりまくって吹き替えてはいるのだと思います。けど、ロミー・シュナイダーがお城の空虚な「なんちゃって鏡の間」で「アハハハハハハハ」って笑ってそれがこだまする場面なんかは、吹き替えじゃなくて本当の声で聴きたいよなぁ、って今回も思いました。

デジタルリマスター版でも音声はイタリア語のみだったし。これが本当に惜しいような気がします。

コメント

公開当時(89年)のパンフ持ってます

icewine5さんこんばんは。

アレ的なものがほしかったですね。「100年祭」だから仕方ないのかもしれないですが。帰ってきてから引っ張りだしてみてみましたが未だに読み応えがとってもあります。

それにしてもブログ拝見してましたが「イノセント」と2本続けてみたらちょっと、っていうかかなり消耗しますね。ドリンク剤飲まれたお気持ち拝察します。重過ぎです(汗)。

>>「タジオはきもい」

大爆笑です。

確かにちょっと「美」のスケールが違うというか、不思議ちゃんですよねどっちかというと。服装とかも身体の成長に合ってないっていうか。でも「外タレ」の走りで日本のCMに出たりもしたと聞いているので、やられちゃってた人はアッシェンバッハさんだけじゃなく多数だったであろうことが今回の映画祭でもわかりました。

サントラほしいですよね~。

私がイタリア語に違和感があるのは、やっぱりドイツの話でルートヴィヒもエリーザベトも基本的にはドイツ系だし、デュルクハイムだって廻りの軍人だってみんなドイツっぽい顔ぶれなのになんでイタリア~ノやねん、っていうところでした。ミュンヘンなんか「モーナコー」になっちゃうんですよ、イタリア語で…(笑)。というわけでやっぱり本物のオリジナルが聞いてみたいな~と。

rukoさん、こんばんは。

rukoさんも行かれたのですね~。私の方は先週、イノセントとルートヴィヒを続けて見ましたが、やっぱり続けて見るものじゃないですね・・。
撃沈しないようルートヴィヒの始まる前にドリンク剤を飲んだのですが、やっぱり消耗しました。

ご紹介されているルートヴィヒのサントラが、ちょっと欲しくなりました。
特に夕星の歌のオルゴール版をもう一度聞いてみたいです。
以前、見た時は、トリスタンとイゾルデの音楽ばかりが印象に残っていて、夕星の歌は全くスルーしていたのですが、今回見たら、この曲が耳から離れなくてしまいました。実はこれもルートヴィヒがエリザベートを想う気持ちを表していたんだなと気付きました。

プログラム、本当は公開当事のパンフレットが欲しかったので、ちょっと迷いましたが結局私も買ってしまいました。

>たぶん日本で初めて公開されたころに10だいから20代だったおばさま方多数。
そうそう!予想以上にご年配の方々が多くてびっくりでした。やっぱりタジオにうっとりだったんですかねw
学生時代、友人の間でちょっとこの映画が話題になった時には、「タジオはきもい」というのが多数の評価だったのですが(笑)、おばさま世代には衝撃的だったのかも。

>バート・ランカスターとかもそうだけど国際的な布陣で、絶対英語で撮影してるはずなのにイタリア語の吹き替えになっちゃってる
あっ、そうだったんですね。
私はなんでみんなイタリア語がしゃべれるんだろう、スゴイな~と勝手に感心していました。(アホですね 笑)

おっとぉ。2日までですよん。

なるもにあさん、こんにちは。

「山猫」もいいですね。アラン・ドロンが若くて「おちていく」感じと、カルディナーレの美しさとランカスターの大きさと……。今回、山猫の上映には間に合わず「ルートヴィヒ」と「イノセント」のくみあわせで、2本続けてはあまりに消耗するのでやっぱりルートヴィヒだけにしてきました。

やっぱりちょっと「兆し」はあるんだけど全体としてものすごく美しい前半に惹かれます。後半になるとおおまじめにアホをやるルートヴィヒとそれを冷笑しながら仕えている廷臣みたいになって、気の毒で…。

バイエルン王家の末裔から本物の宝石とかお城をか借りてつくっているんですよね…。王様や皇太后が出てくると軍人たちがブーツの踵を鳴らす音とか、大好きです。

きゃー!

大好きな映画です!!!
ヴィスコンティでは「山猫」が大好きなんですが
ヘルムート・バーガー出演作品も捨てがたい。
(「家族の肖像」のような、狭い空間も
こういう広い劇空間にもしっくりはまりますねー)

>「ルートヴィヒ」が彼の作品のなかでいろんな
>コントラストがハッキリくっきりしていて、
>全体としては超絶に美しいからかな……。
うんうん、わかる気がしますです。
「これぞ映画!」って感じがしますよね。

あぁものすごぉく見たくなってきたー!!!

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ヴィスコンティ「ルートヴィヒ」感想もろもろ

途中まで書いて放置していたヴィスコンティ生誕100年映画祭の「ルートヴィヒ」の感想です。ルートヴィヒのように仕事から逃避して趣味の世界に浸って暮らせればいいのですが、生憎、殺伐とした日常生活に追われて、見た時の感動も薄れつつあります・・・いつも簡潔に書くつ
  • [2006/11/02]
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  • 月夜に晩酌 |
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