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夢が消える サード・ウォッチ3〈11〉 

Long Guns(病んだ英雄)

会社にいると、入社したり、若かった頃に憧れていたり、尊敬していた先輩が年を重ねるにつれてそうでもなくなってきたり、「出世」したことによって変化していったりを見ていくようになります。その変化はどちらかというと悪いほうに変わっていくことが多いので、余計にみていてつらい。

サード・ウォッチ3」はCS/ケーブル系のSuper!drama TVで水曜23:00~など週4回のペースで放送中。

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前回、ボスコのピンチを救ったESUの狙撃手ホーバート、実は……という実にヒサンな話でした。ある意味「"リアル"レスキュー・ミー」っていうかレスキューされなかった人の話ですね。以下ネタバレ。
とりあえず話のスジと全く関係ないんだけどフェイスとフレッドのお風呂シーンとか観たくないデスが(汗)。

9.11後の人員不足で定年退官していたのに呼び戻されていたホーバート。パトロール中に強盗事件発生、と通りがかった人に通報されてヨーカスボスコが向かうとそこには短銃を構えて2人組と対峙するホーバートの姿がありました。

「警備」のバイトをしていた、というホーバートだけど、ボスコヨーカスのバックアップがイマイチだったせいもあって1人を至近距離で射殺、もう1人は逃亡というあまりよろしくない結果となってしまいます。

事件処理を巡ってのボスコヨーカスのやり取り、あまり聞いてて楽しくない。それからヨーカスはホーバートにすっかり心酔しきってるボスコがイヤで(爆)、かといってもうひとつなプロービー君とペアを組んでのパトロール業務もイヤ、ってことで昇任試験を受けてデスクワークにつこうか、とかフレッドに相談してます(これがカンベンな風呂シーン)。

ホーバートは服務規程違反ということで所持していた銃を取り上げられて自宅待機となったはずでしたがそんなことはおくびにも出さずボスコにライフルを一梃与え、狙撃の「訓練」をします。腕はさすがに素晴しい。

一発撃って英雄になれるか、罪のない人質を殺すか。ESUはそういうところ、と語りかけるホーバート。

でもそうした極度の緊張を強いられるESUでの長年の勤務(それもヨーカスによれば昇給ナシ)でホーバートは実は臨界点を超えて病んでいました。元妻への暴力、深酒などなど。

ヨーカスが持ち歩いてた、子どものチャーリーから「職場の写真を一緒に撮って」と頼まれていた紙のお人形。子どもにとってはまさにあの2001年のあのとき、NYPDで働いているお母さんがいるってことはすごく誇り。その一方で9.11の現場で殉職した人もいれば、ホーバートのように病んでいく人もいる。

そして9.11のストレスから多かれ少なかれみんな不安定、と。カラーを外してそれが麻痺につながったかどうか揉めてるドクも、勤務時間中にアレアレ、なデイヴィスとアレックスも、そして「そろそろ『いい友だち』くらいにしておくかな」なんて言ってるデイヴィスもどゆこと、だし、お母さんのことで苛立っているのかパトカー運転しながらテンションがおかしいスキップもしかり…。

とりあえず事実を知って驚愕していたバカルロスだけがちょっとだけおかしかったです。

自分はホーバートの理解者であると過信して単身アパートに乗り込んだボスコは逆にホーバートによって人質にとられ、ホーバートはかつての同僚たちによって射殺されます。

ボスコの落胆は尊敬していた先輩の転落というだけでなく、自分のポスト9.11の頑張るよすがだったESU入りへの希望をこういう形で打ち砕かれた(ホーバートがまともでもボスコがESUに現段階で行けるかどうかは別として)、という二重の意味でショックでかいでしょう。

やり場のない気持ちで立ち尽くすボスコにひたすら"It's done"しか言えないヨーカスがちょっと木に障って終わりました。

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