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まっすぐ 遥かなる絆〈2〉 

日本孤児

「最初の挫折」で家でいきなり酒浸りになっている玉福(グレゴリー・ウォン)にちょっと引きましたが、日本へのこだわり、そして

「車到山前必有路」(車 山前に到りて必ず路有り)

を心の支えに頑張り続ける前向きさに素直に感動。さらに言うと、玉福が優秀だったこともあると思いますが、お母さんの淑琴さん(岳秀清)はもちろん、「車到山前必有路」を贈った高校の恩師、臨時教員として採用された中学校の董書記、そして製材所でできた親友ふたりなど、支える人にも恵まれていると強く感じました。

遥かなる絆」はNHKで土曜21:00から放送。

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→久枝(鈴木杏)と親しくなる中国人大学院生の劉を演じている胡兵(フービン)が登場していたドラマ。視聴は見事に挫折しましたがw

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「日本鬼子」と蔑まれたことが根底にあるためなのか、玉福が「日本人であること」にこだわった点については少し不思議なような気がします。

民族欄に「日本」と書いて、成績的には合格していた北京大学をはじめ大学入試は門前払い。学校の先生にも今すぐ取り消すべきと言われていたのに。

20歳まで「無国籍」を続けていて、最終的に日本国籍を選択、董書記には「君のやったことはあまりにも若すぎる」と指摘されていましたが、日本語もほとんど解さず、国籍を中国としておけば、大学への入学も可能だったかもしれないことを考えると純粋というかまっすぐというか…。

尊敬します。

トウドウカシムラの書記さんですらムリではないかと言った、淑琴さんの牡丹江への転出も実現させてしまう行動力も、素晴らしいと思います。

だからきっと、最終的に自力で日本に帰国することができたんでしょうね…。

それにしても、大学はともかく、高校といえば中国ではかなりの高学歴というようにドラマでは描かれていたのに、最終的には製材所での肉体労働しか選択の余地がなかったというのは、やはり玉福が日本人だったからなのか、それとも時代なんでしょうか?

一方の現代パートでは、中国人のクラスメートに日本の過去の行為を責め立てられてぐぅの音も出ない久枝がなかば気の毒でもあり、中国に留学するということの意味をその程度にしか認識していなかったのかという点ではちょっと驚きでもありました。

そうした彼女の素朴な驚きや混乱が、父の過去を知ろうという原動力になっていったことは想像に難くありませんが、お父さんの幹さん(加藤健一)も、もうちょっと娘に大切なことは言ってあげてもよかったようにも感じてしまいます。

ガテンなジェジェこと春華(王維維)のたどってきた道といい、気になる展開では、あります。

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