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▼ ジパング〈1~10巻〉
身近な人の戦争体験というものは、身近であるということが逆にバリアとなってしまって意外に聞き出せないものです。母は満州生まれで、戦後たいへんな思いをして満州から引き揚げてきたことは知っていました。母本人は幼く引き揚げの記憶はありませんが、祖父母からは結局当時のことはほとんど聴けていません。
まして交際も少なく疎遠になっている遠縁の親戚となれば、なおさらです。
比較的最近、そうした遠縁の親戚のなかに海軍の特攻隊員として出撃していった人がいることを知りました。自分では意識してそうした日本の過去について調べたり読んだりしてきたつもりでしたが、うっすらとではありますが自分につながっている人に、そういう人が存在したということはかなり衝撃的なことでした。
ほかにもちょっといろんなことがありまして、最近、海軍に関する書籍をいろいろ読んでいます。専門家ではありませんから肩の凝らない小説などから入っていますが…。そんななかで知ったのが
かわぐちかいじの「ジパング」です。海上自衛隊の最新鋭イージス艦「みらい」がミッドウェー海戦(1942年)まっただなかの海域に突如、タイムスリップしてしまうという物語。乗組員たちがタイムスリップを確信するのが、艦の近くに現れる戦艦大和というドラマチックな導入部で、一気に引きつけられました。
それも、タイムスリップのパラレルワールドものによくある「どうやって過去を変えずにぶじ現代へ戻るか」がテーマではありません。むしろ、歴史を語るうえでのNGである「もしも」を大胆に描いています。
「みらい」はタイムスリップして早々、戦場を離脱途中に被弾した戦闘機に搭乗していた帝国海軍将校を救助。その将校は情報参謀であったことから「未来」を知ってしまった彼が大胆な歴史の改変に動こうとします。目の前で死にかけていた彼を救いたい、と暗い海に飛び込み助けた海上自衛官は自分の選択に苦しみ、やがて能動的にこの情報参謀と対決していくのでした。
とりあえずネットカフェでざざ~っと10巻まで読みましたが、歴史をつくっていった実在の人物たちもどんどん出てくるのでやめられません!さしあたっては、山本五十六・連合艦隊長官は史実通りの死を迎えるのかどうか、ってあたりが気になりますが、現時点までで
ガダルカナルとキスカの「玉砕」(全滅)回避
満州国皇帝・溥儀暗殺
と大胆な展開です。続きを読む時間を、捻出しようと思います。
以下は単行本へのリンクになります(軽くネタバレ、メモ程度)。
まして交際も少なく疎遠になっている遠縁の親戚となれば、なおさらです。
比較的最近、そうした遠縁の親戚のなかに海軍の特攻隊員として出撃していった人がいることを知りました。自分では意識してそうした日本の過去について調べたり読んだりしてきたつもりでしたが、うっすらとではありますが自分につながっている人に、そういう人が存在したということはかなり衝撃的なことでした。
ほかにもちょっといろんなことがありまして、最近、海軍に関する書籍をいろいろ読んでいます。専門家ではありませんから肩の凝らない小説などから入っていますが…。そんななかで知ったのが
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かわぐちかいじの「ジパング」です。海上自衛隊の最新鋭イージス艦「みらい」がミッドウェー海戦(1942年)まっただなかの海域に突如、タイムスリップしてしまうという物語。乗組員たちがタイムスリップを確信するのが、艦の近くに現れる戦艦大和というドラマチックな導入部で、一気に引きつけられました。
それも、タイムスリップのパラレルワールドものによくある「どうやって過去を変えずにぶじ現代へ戻るか」がテーマではありません。むしろ、歴史を語るうえでのNGである「もしも」を大胆に描いています。
「みらい」はタイムスリップして早々、戦場を離脱途中に被弾した戦闘機に搭乗していた帝国海軍将校を救助。その将校は情報参謀であったことから「未来」を知ってしまった彼が大胆な歴史の改変に動こうとします。目の前で死にかけていた彼を救いたい、と暗い海に飛び込み助けた海上自衛官は自分の選択に苦しみ、やがて能動的にこの情報参謀と対決していくのでした。
とりあえずネットカフェでざざ~っと10巻まで読みましたが、歴史をつくっていった実在の人物たちもどんどん出てくるのでやめられません!さしあたっては、山本五十六・連合艦隊長官は史実通りの死を迎えるのかどうか、ってあたりが気になりますが、現時点までで
ガダルカナルとキスカの「玉砕」(全滅)回避
満州国皇帝・溥儀暗殺
と大胆な展開です。続きを読む時間を、捻出しようと思います。
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偵察に出た飛行機の砲手が、帝国海軍の戦闘機の攻撃を受けて戦死。また「みらい」は補給が必要になり昭南(シンガポール)へ。60年前の日本人と21世紀の日本人が遭遇する場面、お互いの顔つきが違うことを認識するのがとても印象的。
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戦艦大和とみらいが対決。草加の大日本帝国でも、戦後日本でもない「ジパング」をつくりたいという野望が改めて前面に出ます。そして、舞台は本格的にガダルカナルへ。
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米軍との駆け引き、とくに「S作戦(オペレーション・サジタリウスだったかな)」が見どころ。アメリカ人たちは見たこともない兵器を目の当たりにします。狙うのが陸揚げしてあった弾薬ではなく、食糧の小麦粉っていうところが、泣かせる。
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トラック(現在のチューク)の連合艦隊に合流、乗組員たちは2カ月ぶりに陸にあがることができます。山本五十六と梅津艦長の対話シーンがよかった。石原莞爾と辻政信登場。石原に接近した草加は確実に何か一歩進んだ気がしました。
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アメリカの「ワスプ」との死闘。「みらい」にもかなり大きな被害が出ます。みらいは結局、横須賀(ただし60年前)に戻ることに。米内光政が石原莞爾とどじょう鍋をつつくので登場するのはこの巻だったかな?
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「みらい」が横須賀に入港。米内さんは「みらいにはここで朽ち果ててもらう」と言いきります。横須賀では米内さんと山本長官のほか、宇垣纏、井上成美、伊藤整一といった面々がみらいを迎えます。双眼鏡で「みらい」を眺める山本さんと井上さんの会話にシビレル。草加はある意思を秘めて渡満。一方の角松は子ども時代の自分の父親に会いにゆきますが、数日前に交通事故死していたことを知ります。自分が「超越した存在」であることを改めて認識した角松は草加を追って満州へ向かいました。
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溥儀の暗殺が中心に描かれます。角松は一命をとりとめるものの瀕死の重傷。米内さんが「(戦争で死ぬ300万人と引き換えに)日本は負けなければならない。私は煉獄を生きる」と改めて決意するのはここだったっけ…。
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キスカからの撤収。霧のなか、みらいも磁気嵐の影響で近代装備が使えず手に汗握る敵戦艦との接近戦。梅津艦長が頭に重い傷を負います。キスカ守備隊パイロットの渡井と飼い犬の花子とのエピソードが、泣けました。
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梅津艦長が船を降りることを決意し、艦長の座を角松に譲ります。溥儀の次はヒトラーをターゲット。津田がベルリンへ。それも、朝日新聞と陸軍が共同開発したA-26(キ77)という航続距離の長い双発飛行機で。史実では南回り航路でドイツを目指す途中で消息を絶ったことになってますが、ベルリンに無事つきます。
そうか
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佐々木譲の、零戦がベルリンに飛ぶ「ベルリン飛行指令」ってこういう話もベースになっているんだね…。
- [2009/05/16 23:22]
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コメント
「沈黙の艦隊」も気になってます
icewine5さん、こんばんはです。コメントうれしいです。
ジパングは、ハマってます。次にネットカフェにいつ行こうかと思ってるんですけどけっこうスケジュールがぱんぱんでw お預けになっております。
「沈黙の艦隊」は全部が携帯コミックスで読めるので冒頭だけ読んでみましたがこれまたけっこう衝撃の展開で。ただ、携帯で読むのも決して安くはないので、ジパング読了したらこっちも読んでみてもいいかもと思いました。
>>「ジパング」の題名の意味って
そうなんですよ。パラレルワールドではもう、違う歴史が動き始めていて、主人公の父親が死んでいたりするんですが主人公はぴんぴんして活動中だったりするので。これから話がどう動くか、キャッチアップを急ぎたいと思ってます。
太平洋戦争が終結してからことしでもう64年、戦争の記憶をもっている人たちのほうが圧倒的少数派になっているいま、私たちの世代がちゃんと話を聞いておかなかったことが、あとに災いにならないといいんですけど…。
ジパングは、ハマってます。次にネットカフェにいつ行こうかと思ってるんですけどけっこうスケジュールがぱんぱんでw お預けになっております。
「沈黙の艦隊」は全部が携帯コミックスで読めるので冒頭だけ読んでみましたがこれまたけっこう衝撃の展開で。ただ、携帯で読むのも決して安くはないので、ジパング読了したらこっちも読んでみてもいいかもと思いました。
>>「ジパング」の題名の意味って
そうなんですよ。パラレルワールドではもう、違う歴史が動き始めていて、主人公の父親が死んでいたりするんですが主人公はぴんぴんして活動中だったりするので。これから話がどう動くか、キャッチアップを急ぎたいと思ってます。
太平洋戦争が終結してからことしでもう64年、戦争の記憶をもっている人たちのほうが圧倒的少数派になっているいま、私たちの世代がちゃんと話を聞いておかなかったことが、あとに災いにならないといいんですけど…。
こちらにはお久しぶりです
rukoさん、こんばんは。
ジパングは一時期、モーニングを別の作品目当てで毎週購入していた頃に連載していたのは知っていましたが、途中からだと筋があまりよく分からなくて、ほとんどスルーしていました。
ただ、本気で読み出すと絶対ハマりそうな感じはしていました^^;
かわぐちかいじさんの作品はジパング以外に沈黙の艦隊も熱烈なファンがいるようですね。
>大日本帝国でも、戦後日本でもない「ジパング」をつくりたい
あっ、なるほど!「ジパング」の題名の意味ってそういうことだったんですね。
>身近な人の戦争体験というものは、身近であるということが逆にバリアとなってしまって意外に聞き出せない
私も同じ事を祖父母が亡くなってから思うようになりました。
子どもの頃、戦前戦後の事や、もっと古い先祖の事もよく話してくれていたのに、ほとんど聞き流していてあまり覚えていないのです。
今からすれば、もっと色々聞いておくんだったと思います。
ジパングは一時期、モーニングを別の作品目当てで毎週購入していた頃に連載していたのは知っていましたが、途中からだと筋があまりよく分からなくて、ほとんどスルーしていました。
ただ、本気で読み出すと絶対ハマりそうな感じはしていました^^;
かわぐちかいじさんの作品はジパング以外に沈黙の艦隊も熱烈なファンがいるようですね。
>大日本帝国でも、戦後日本でもない「ジパング」をつくりたい
あっ、なるほど!「ジパング」の題名の意味ってそういうことだったんですね。
>身近な人の戦争体験というものは、身近であるということが逆にバリアとなってしまって意外に聞き出せない
私も同じ事を祖父母が亡くなってから思うようになりました。
子どもの頃、戦前戦後の事や、もっと古い先祖の事もよく話してくれていたのに、ほとんど聞き流していてあまり覚えていないのです。
今からすれば、もっと色々聞いておくんだったと思います。
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