▼ 兄と弟 BOSS〈9〉
こういう事件は映像でやっちゃうとズルだよなぁ、と思いつつもまんまと策にハマって観てしまいました…。それと、西名センセイの生瀬勝久はスーツ姿だと最近「サラリーマンNEO」のイメージが強烈なのでそれを払拭するのに前半苦労しました。もちろん、特にネタバレてからは生瀬さんの怒濤の演技力で最後まで突っ走りましたが。
「BOSS」はフジテレビ系で木曜22:00~放送。
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最初の殺人の場面から、西名の弟の啓介(虎牙光揮)がサバイバルナイフを持って出てくるので「犯人は啓介」だとわかっちゃうわけなんですがココが難しいところで、その映像だけ見てると「騙される」、というかミスリードされることに。
児童虐待防止のシンポジウムに派遣された絵里子(天海祐希)。NGOの代表も務めている慶政大学教授の西名が花形(溝端淳平)の交番勤務時代からの知り合いだったことから面識ができます。
最初に西名の研究室を訪ねた帰り、足が悪いのにエレベーターに乗らないという不自然な行動をとる西名には、絵里子じゃなくても引っかかりは感じますよね。
首を切られて即死、さらに全身をめった刺しにされた被害者は、子どもを虐待していて、その子どもが西名にカウンセリングを申し込んでいました。絵里子と木元(戸田恵梨香)のプロファイリングでは発作的に犯罪を犯す人間と、周到に証拠隠滅をはかるふたりあるいはそれ以上の複数犯の姿が浮かんできます。
死んだあとも執拗に被害者を刺し続けるという犯行の手口は「オーバーキル」。もともとは核兵器によって人類を全員殺しても兵器が余ってしまう、そういう状態を表現することばだったようですが、転じて相手に必要以上の攻撃を行うことを指すそうです。
最初は虐待されていた子どもが疑われますがアリバイが成立。また、虐待されていた子どもの多くは加害者である親に怒りや恨みを向けるより自分が悪いと自分を責める人のほうが多いという西名の解説もありました。
そうこうするうちに第二の殺人が発生し、この被害者もまた子どもに暴力をふるっており、子どもが西名の団体に相談を持ちかけていたことがわかり、西名の団体の関係者が疑われてゆきます。
それにしても刑事部長(光石研)は毎回きーきー騒ぎ過ぎ。
それと、今回も「捜査に私情を挟んではいけない」と絵里子姐さんに叱られてましたがほかの刑事に比べて花形の若さをキャラ立ちさせすぎ、悪目立ちの感があって違和感が…。
あと、このドラマって「科学捜査」の一環?としてすぐに監視カメラの映像を集めたがるんだけど、こんなに都合よくいろんな人のアリバイを崩したり成立させたりするほど世の中に監視カメラが浸透しているとしたら、ちょと怖くないですか?
捜査の手が身辺に迫ってくるなか、新たな相談メールが西名のもとに届き、それを見た啓介は……………。絵里子は「自分の仮説が正しければ、これは今まで経験したことのない事件になる」と言います。
そして、人の多く集まるシンポジウムの会場にサバイバルナイフを持って現れたのは。
西名センセイひとりでした。西名は解離性同一性障害、いわゆる多重人格だったのです。
ちょとモヤモヤしたのは、絵里子が立てた仮説が多重人格説だったとしても、西名を容疑者として洗うプロセスで、幼少期に兄弟を虐待していた父親を啓介が殺し自分が自殺したことも当然出てくるわけで、「弟」の存在がないということは仮説ではなく事実になります。
そのへんの処理、部下たちへの説明があったのかなかったのかそのままおびき出し現場に突入しちゃうので、騙された感がちょっと強くなってしまいました。
西名が弟の人格を自分のなかに内包することによってオーバーキルな殺人も犯し、綿密に証拠も隠滅できるということや、監視カメラに映っていた、足が悪いはずなのに弟の人格になったときはスタスタ歩けてしまうこと(通常時は「転換ヒステリー」=実際は足が悪くはないのに、虐待が酷く、そのせいで足が悪いと思い込んでそのように行動してしまう)といった描写は興味深かっただけに、もっとスッキリした見せかたはなかったのかと思わずにはいられないのでした。
転換ヒステリーの典型的な症状には失語症などもあるそうです。
西名の努力でたくさんの人が虐待の泥沼から助けられたということも、もう少し描かれてもいいのかな~と思いました。花形の口から喋られるんじゃペラペラで、正直、実感が湧きません。
楽しかった「BOSS」ももうあと2回で終わり。シリーズ化してくれてもいいのにな、と思ったんですが、特別犯罪対策室を謹慎処分にする、という野立(竹野内豊)の衝撃発言で今回は〆となり、次回の展開はなんかいきなり
警察組織の闇の話になってきて「アンフェア」か?
冒頭の対策室の愉快な面々のランチ風景に代表されるコミカルな部分を最後まで維持してほしかったのにな……残念。
どっちみち、片桐(玉山鉄二)のパフェ食いに萌えっw でしたが…
「BOSS」はフジテレビ系で木曜22:00~放送。
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最初の殺人の場面から、西名の弟の啓介(虎牙光揮)がサバイバルナイフを持って出てくるので「犯人は啓介」だとわかっちゃうわけなんですがココが難しいところで、その映像だけ見てると「騙される」、というかミスリードされることに。
児童虐待防止のシンポジウムに派遣された絵里子(天海祐希)。NGOの代表も務めている慶政大学教授の西名が花形(溝端淳平)の交番勤務時代からの知り合いだったことから面識ができます。
最初に西名の研究室を訪ねた帰り、足が悪いのにエレベーターに乗らないという不自然な行動をとる西名には、絵里子じゃなくても引っかかりは感じますよね。
首を切られて即死、さらに全身をめった刺しにされた被害者は、子どもを虐待していて、その子どもが西名にカウンセリングを申し込んでいました。絵里子と木元(戸田恵梨香)のプロファイリングでは発作的に犯罪を犯す人間と、周到に証拠隠滅をはかるふたりあるいはそれ以上の複数犯の姿が浮かんできます。
死んだあとも執拗に被害者を刺し続けるという犯行の手口は「オーバーキル」。もともとは核兵器によって人類を全員殺しても兵器が余ってしまう、そういう状態を表現することばだったようですが、転じて相手に必要以上の攻撃を行うことを指すそうです。
最初は虐待されていた子どもが疑われますがアリバイが成立。また、虐待されていた子どもの多くは加害者である親に怒りや恨みを向けるより自分が悪いと自分を責める人のほうが多いという西名の解説もありました。
そうこうするうちに第二の殺人が発生し、この被害者もまた子どもに暴力をふるっており、子どもが西名の団体に相談を持ちかけていたことがわかり、西名の団体の関係者が疑われてゆきます。
それにしても刑事部長(光石研)は毎回きーきー騒ぎ過ぎ。
それと、今回も「捜査に私情を挟んではいけない」と絵里子姐さんに叱られてましたがほかの刑事に比べて花形の若さをキャラ立ちさせすぎ、悪目立ちの感があって違和感が…。
あと、このドラマって「科学捜査」の一環?としてすぐに監視カメラの映像を集めたがるんだけど、こんなに都合よくいろんな人のアリバイを崩したり成立させたりするほど世の中に監視カメラが浸透しているとしたら、ちょと怖くないですか?
捜査の手が身辺に迫ってくるなか、新たな相談メールが西名のもとに届き、それを見た啓介は……………。絵里子は「自分の仮説が正しければ、これは今まで経験したことのない事件になる」と言います。
そして、人の多く集まるシンポジウムの会場にサバイバルナイフを持って現れたのは。
西名センセイひとりでした。西名は解離性同一性障害、いわゆる多重人格だったのです。
ちょとモヤモヤしたのは、絵里子が立てた仮説が多重人格説だったとしても、西名を容疑者として洗うプロセスで、幼少期に兄弟を虐待していた父親を啓介が殺し自分が自殺したことも当然出てくるわけで、「弟」の存在がないということは仮説ではなく事実になります。
そのへんの処理、部下たちへの説明があったのかなかったのかそのままおびき出し現場に突入しちゃうので、騙された感がちょっと強くなってしまいました。
西名が弟の人格を自分のなかに内包することによってオーバーキルな殺人も犯し、綿密に証拠も隠滅できるということや、監視カメラに映っていた、足が悪いはずなのに弟の人格になったときはスタスタ歩けてしまうこと(通常時は「転換ヒステリー」=実際は足が悪くはないのに、虐待が酷く、そのせいで足が悪いと思い込んでそのように行動してしまう)といった描写は興味深かっただけに、もっとスッキリした見せかたはなかったのかと思わずにはいられないのでした。
転換ヒステリーの典型的な症状には失語症などもあるそうです。
西名の努力でたくさんの人が虐待の泥沼から助けられたということも、もう少し描かれてもいいのかな~と思いました。花形の口から喋られるんじゃペラペラで、正直、実感が湧きません。
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警察組織の闇の話になってきて「アンフェア」か?
冒頭の対策室の愉快な面々のランチ風景に代表されるコミカルな部分を最後まで維持してほしかったのにな……残念。
どっちみち、片桐(玉山鉄二)のパフェ食いに萌えっw でしたが…
- [2009/06/11 23:52]
- ├BOSS |
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コメント
終わり方しだいかな
Lady-eさま
私もパート2はひそかに期待してるんだけど、やる気茶屋がうっとうしいのと、竹野内の野立がもしかすると次回から唐突に登場する「警視庁暗部」の黒幕だったりするとパート2はつくりにくいのかなぁと思ったりします。
タマテツは前からドラマではちらほら観てるはずなんですが去年、緒形拳さんと共演した「帽子」あたりから急に気になって、大河はイマイチだったんだけど今回のBOSSでブレイクした感じw
確かに浩のことは気になるね。予告をみると取り調べしてたみたいですが。
私もパート2はひそかに期待してるんだけど、やる気茶屋がうっとうしいのと、竹野内の野立がもしかすると次回から唐突に登場する「警視庁暗部」の黒幕だったりするとパート2はつくりにくいのかなぁと思ったりします。
タマテツは前からドラマではちらほら観てるはずなんですが去年、緒形拳さんと共演した「帽子」あたりから急に気になって、大河はイマイチだったんだけど今回のBOSSでブレイクした感じw
確かに浩のことは気になるね。予告をみると取り調べしてたみたいですが。
そうですねぇ
この番組私も好きです
視聴率も結構よかったし
2が出るんでないですかねぇ
玉鉄のパフェに萌えましたか(w
今回のらしくないシリーズはそれぞれに
面白かったです^^
私は浩が何でどうなってるのか
気になってしかた無いです(^-^;
視聴率も結構よかったし
2が出るんでないですかねぇ
玉鉄のパフェに萌えましたか(w
今回のらしくないシリーズはそれぞれに
面白かったです^^
私は浩が何でどうなってるのか
気になってしかた無いです(^-^;
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