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ハゲタカ(映画) 

〈2009年作品、日本制作 おすすめ度★★★★★-〉
「ハゲタカ」公式サイト (FLASHがロードされると音楽鳴ります!注意)

放送当時からかなりハマった口の私でしたが映画はちょっと出遅れました…。ドラマ版を観た人はその分おいしく、ドラマ版を観ていない人もいろいろ考えさせられるつくりになっていたのはよかったと思います。サントラもドラマ版を活かしつつ発展していて世界が上手につながっていたし。

リーマンブラザーズの破綻を受けて脚本が大幅に書き直しになったという情報は事前に受けていましたが、そこが映画のクライマックスになっていたのも、驚き!

制作スタッフが「ハゲタカ」という作品を愛しているのだなぁ、としみじみ感じさせられました。

そして何より映画版からの登場だった玉山鉄二高良健吾のふたりがめっちゃよかったのも、収穫。

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というわけで、以下、「中程度のハゲタカマニア」の戯言です。ネタバレなので、畳みます。



いや~、いきなりですけど、存在感が映画でもイマイチ薄かった割に最後、アカマ自動車の社長に芝野さん(柴田恭兵)がおさまるのは釈然としなかったな~。というか、ドラマ版からそうなんだけど芝野さんがどうも過大評価されているようでならないんですが(芝野さん好きな方すみません…)。

芝野さんのある意味とっても日本的なキャラクターがどうやってメタメタになっているアカマ自動車を立て直すのか、それこそお手並み拝見というところか。

さて。

作品の序盤の新型アカマGTのお披露目シーンが超凝っていたのに目を剥いちゃいました。作品オリジナルの車を出してきたところにも気合いを感じたケド、正直「アカマ自動車」という社名、出てきたクルマのスタイルともになんかもうひとつ格好よくないな、というのが率直な感想でした。

自動車産業って裾野まで多種多様な企業が絡んでいるから、めぼしい社名はたぶん使用ズミだったのかな、なんて思ってみましたがドラマ版の「大空電機」みたいなインパクトあるネーミングを知ってると、日本を代表する企業のひとつとしてはなんかもうひとつ安いな、と。

そんなアカマ自動車を買収して、テクノロジーをまるっと中国にいただいちゃえ!という計画が進んでおり、そのリーダーとして選ばれたのが劉一華(玉山鉄二)。

中国側が、自分たちのオリジナルの技術力はナイことをしっかり認め「世界の下請けから脱する」ために日本企業を狙う、という構図はよかったと思います。

大空電機のカメラレンズ事業部を「あけぼの光学」として生まれ変わらせた手腕が買われあアカマの役員になっていた芝野は、アカマの悪い噂が意図的にネットで流されていることに気づき、ある企業の買収がうまくゆかず、南の島で飲んだくれている鷲津政彦(大森南朋)の助けを求めるのでした。

鷲津さん、南の島で過ごすの慣れてないのかしら、服がイマイチ決まってないですね…w 日本のどこかの空港に降り立って、アカマへのTOBを発表する劉の記者会見をまじまじと見てるときの服装とかなりギャップが。

そうそう、今回の裏主役は「マンダリンオリエンタルホテル東京」でしたね~。劉たちが記者会見をする場所、劉が住まいとする場所、三島由香(栗山千明)からの単独取材を受ける場所…としてマンダリン大活躍です。

こういう表現はNHKのテレビドラマでは不可能でしょうから、映画になってよかったのかなw

すったもんだの末、飯島率いるMGS銀行のバックアップを受けてアカマのホワイトナイトとなることになった鷲津ファンドですが、バックにCLIC(中国政府がついてる政府系ファンド)がついてる劉のブルーウォールパートナーズに資金力で太刀打ちできず。

歴代の経営者を無能呼ばわりしている割に、目の前の「結果」しか見ることのできない典型的な近視眼的日本企業社長であるアカマの社長、古谷(遠藤憲一)は、あっさり鷲津ファンドを切り捨て、劉とパートナーシップを組むことにしてしまうのでした。

このあたり、ドラマ版で大空電機の塚本社長(大杉漣)がハイパーメディアクリエーションのおさむB型こと西野治(松田龍平)のトークにうかうかのっかってパートナーを組むことにしちゃったのを思い出しました。

日本の経営者ってそんなにアホなのかと…orz

最終的に古谷の背中を押したのは、派遣工たちによる「告発」でしたが、影で支援し、シナリオを描いていたのももちろん劉。工場視察にきた劉は若い派遣工の守山(高良健吾)に目をつけます。

守山と劉のかかわり方がとってもよかった。守山の警戒心を解いてゆくプロセスや会話で、劉という人間の背景のようなものが透けて見え、一方で特にリーマンショック以降顕著になった期間労働者の企業の扱いもしっかり描く。

「派遣を担当しているのは人事部じゃなくて『調達部』。誰だっていいんだ、俺たち部品なんだよ文字通り」。

と言う守山に

「誰かになれ」

と焚きつける劉ですが、「労働争議」のリーダーとしてまつりあげられる一方、正社員へは守山以外の派遣工を雇うことにするという古谷の決断でとかげの尻尾切りされます。

真実を知りホテルの部屋にやってきた守山に400万円の札束を渡して「年収の3倍はあるだろう。これで、元いた場所に帰れ」と劉が言い放ち、金を捨てた守山に「拾え!拾え!」という場面はこの映画のハイライトでした。

ホワイトナイト失敗という烙印が押されれば鷲津ファンドのクレディビリティは地に堕ちてしまいます。打開策を探る鷲津はドバイへ飛び、村田(嶋田久作)を中国残留孤児三世を名乗る劉の身辺調査にやらせます。

鷲津が日本の絹でつくったガットゥラ(ムスリム男性が頭からかぶる布)をドバイのプリンスに献上し、日本に出資することは「本物を守ること」につながると説得する場面も素敵だったな~。突然、流暢なアラビア語を喋り出す鷲津さんには驚きましたが。

鷲津がオイルマネーを背景に仕掛けたのはビックリするようなことでした!さてその結末は………。

あとはストーリーラインと別に思ったことをつらつら。

いまは、実家の老舗旅館「西乃屋」の立て直しにいそしむ、おさむB型がどうやって企業買収の現場と絡むのかと思っていたら!

綿密にいろんなことをリサーチしているはずの劉が、忽然と登場して投資銀行のスタンリーブラザーズとブルーウォールの間を取り持つおさむB型と鷲津の関係をまったく疑わなかったのはちょっと疑問だったかも。

そして三島由香(栗山千明)。時が流れて34歳になり、キャスターとしての経験も積んで、かつ現場取材もこなすという割に相変わらずなんか食い足りないw ドラマ版ではひたすら

「ひとことだけ、ひとことだけお願いします」

と連呼してまして、さすがにそれはなりを潜めていたものの、取材者として質問するのに

「あなたは何をたくらんでいるんですか!」

は、なかろうw それと、ドラマ版で鷲津と三島製作所との因縁については一応の決着を見たと思っていたのに、独自取材を受けると言い出した劉にその点をツッコまれてあの動揺もなぁ…。

せっかく、テレビ局としての東洋テレビが大スポンサー様であるアカマ自動車に遠慮して自由な報道ができない、っていうあたりも描いてるのに、なんかヌルかったです。

芝野-鷲津-劉とつながるライン、鷲津と劉とのニューヨークでの場面、よかった。まだケガレを知らない劉のカワイイ感じにビックリ。あのポジションに来るまで相当泥をすすったに違いないのに…。

玉山鉄二は長いことちょっとイイ男かもしれないけどなんかいまいち食い足りないって感じだったんですが、去年の夏、緒形拳さんと共演したNHKのドラマ「帽子」で、すごくイイなと思いこっそり注目してみてました。

大河「天地人」が脚本のダメダメ加減もあってもう一歩だったのと比べると今回、強さのなかに脆さも秘めた劉を演じきった、という感じで見応えありました。

ハゲタカ」はよくも悪くも鷲津=大森南朋 という強烈なキャラクターに支えられているドラマなので、貫禄負けするのじゃないかと危惧もあったんですけどなかなかどうして。よかった!

なので、劉のあっけない最期はなんだか切ないものがありました。倒れていた場所は日銀本店の目の前であり、そんなところで白昼堂々ヒトゴロシがあるほど日本が疲弊しているということを描きたかったのか、なんなのか。

彼が「頭を剃る」ために母親は売血ブローカーに血を売って、命がけでお金をつくったのに、これでは報われなさすぎます……。

劉はかつて鷲津が言っていたように「人を殺した」ことはなかったけれど、自分が死んじゃったのですね。

守山役の高良健吾

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「白洲次郎」で初めて知ったのですが、若いころのイッちゃってる次郎さんを演じたときのパワーがハンパなく、今回もその目力を十二分に発揮してくれました。映画にはちょいちょい出てるみたいですが仕事選んでいい役者さんになってほしいです。

そんな守山青年はラストシーン、アカマGTで疾走していました。アカマGTが400万円で買えたのか、はたまた400万円を元手にかつてのおさむB型のようにお金を儲けて「誰か」になったのか。

想像力を刺激する場面もあり、余韻の残る仕上がりでした。

コメント

レポ期待してます

なつみかんさんこんばんは。

あのイベントトピックだけでもスゴイ熱気ですもんね。明日いったいどんな方たちが集まるのか興味津々です。ぜひ楽しいめくるめくハゲタカナイトとハゲタカスキーな方たちをデューデリしてきてください。

レポ、楽しみにしていますね~。

ちょっといま怖気づいています(笑)

オフ会、勢いで申し込んだもの、なんか前日になって気後れしてきました…。(根が小心者)
まぁでも、これも経験!ってことで行きます。予定が空いていたというのも縁なので。
また何かの折に報告しますね~(笑)
  • [2009/07/13 12:49]
  • URL |
  • なつみかん
  • [ 編集 ]

オフ会!

なつみかんさまこんばんは。

「映画版ハゲタカ」コミュのオフ会ですよね!私も気になってはいたんですがあまりにディープな感じがしたのと今週は定時退社カードを木曜日に切る予定なので断念してたんですよ…。なつみかんさん行くなら行くことにすればよかったかな…。

すごいテンションですよね、あそこw

で、映画の話ですが、ドラマとして成功した「ハゲタカ」を大事にしつつ、きちんと新しい世界をつくった制作者さんたちに敬意を表したいなと思いました。

最近、民放では視聴率的にちょっとよかったらすぐ映画化といった安易なつくりの作品も目立つだけに、ファンからも、作り手からも愛される形になっている「ハゲタカ」、いいなぁと思います。

いや~よかったですよね!

こんばんは~。

>想像力を刺激する場面もあり、余韻の残る仕上がりでした。

に、私も強く共感します。
別にこれがすべてだと思わないしリアリティに欠ける部分もたくさんあるんだろうけれど、いろんなことを考えるきっかけを与えてくれる作品であるところが一番好きです。

私もぎりぎり見に行ったクチなのに、なんだかハゲタカ熱が再燃してしまいまして、今度火曜日に貸切で映画を見るオフ会に一人で出ることにしてしまいました…(爆)
みなさんもう何回も見ている人たちばっかりみたいだし、だいじょうぶか、私w

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