▼ 小さな所帯 坂の上の雲〈2〉
青雲
きょうもがっつり90分見応えあったんですけど…あったんですけど、若干不可解な点がいくつかありました。十分考証してるんだと思いますが…
・多美(松たか子)の佐久間さんちって旗本なんですよね?ご一新で旗本って没落したんじゃないんですか?っていうか佐久間さんちって収入源は?なんで多美ちゃんあんなにでっかいタイ食べられるの?
・真之(本木雅弘)とのぼさん(=正岡子規=香川照之)の下宿の窓や玄関に普通にガラスがいっぱい使われていたんだけれど、明治の20年頃に、学生たちが下宿するようなおうちに普通にガラスなんて使われてたんでしょうか?
とかそういうどうでもいいことに気をとられつつあっという間に1時間半たってました。
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ストーリーは、大学予備門(=のちの一高=ほぼ現在の東大教養学部)に合格した真之と子規の青春ストーリー。「歴史秘話ヒストリア」によると子規の親友となり、何かと子規と絡み続けた夏目漱石(小澤征悦)も登場しました。「~ヒストリア」では若き日の漱石の写真が出てきて、それが驚くほどの美青年なのに驚いたんですけど、いやスゴー。秋山真之も甘い顔の二枚目だし、ノボさんイケメンに囲まれまくりぞなもし。
江ノ島への無銭旅行や「judicature」(法官)のことをこっそり聞いて「幇間」(=太鼓持ち)と間違える小ネタなどもきっちり入れてきてました。幇間のカンニングの相手は原作では淳さんじゃないんだけどねw
それにしても、寄席や演芸場で遊び、ちょっとした旅行もし。「選ばれた者」ということばがナレーションで出てきてました。オープニングの別のナレーションでは
「誰もが博士にも、学者にも、軍人にもなれる………楽天主義」
って言ってたけど、スタートラインに立てたのはほんのわずかな、選ばれた少数の人たちであったことを考えるととても複雑です。
兵学校に入校した真之が故郷に真っ白な制服で帰省すると、すっかり老いた警官(徳井優)が涙を流して真之の出世を喜ぶんだけど、兵学校に入っただけなのに…って感じですよね。いまじゃ、東大を出ても将来が保証されるわけでもなんでもないわけですから。
それにしても、やっぱり信兄さん(阿部寛)が格好良すぎますよ。大学予備門をやめて海軍に行こうと思う、という真之に
「そうしたいという理由をできるだけ短く言ってみろ」
と試すあたり素敵です。そこに
「学問も二流、根気も二流。わしゃ、要領がよすぎます」
と返す淳さんもまぁアレですがw
また、久松の若殿様のおつきとしてフランスに私費留学しなくてはならなくなる場面も見応えありました。ここでまたワンポイントで宝田明とか使ってくるところが渋過ぎてしびれました!
あとは鬼教官メッケルの熱血授業シーンも楽しかった。「全滅!」って… 当時のいわゆる「お雇い外国人」のみんなはいろんな事情があってFar Eastの猿の国にやってきていたわけだけれど、あれは真のプロフェッショナリズムですね。
気になったのはドイツ至上主義というか優越主義。フランスとの戦争に勝った理由のあたりでちらっと感じたんだけれど、あの上から目線がそのまま日本陸軍に伝播して、日清、日露と戦争を勝ち抜いたことで驕りが出て1930年代以降のカタストロフにつながった、そんな気がしてなりませんでした。
陸軍では児玉源太郎(高橋英樹)が登場。なんか、立派すぎて笑えます。軍人としての正式な訓練をまがりなりにも受けている好古などと違って、彼らの世代がどうやって新たな世界に順応していったのかとても気になるところです。
あっという間に青春謳歌時代は終わり、真之は兵学校へ。そこで広瀬武夫(藤本隆宏)と出会います。ドラマ初出演だそうですがさすが元劇団四季、漢詩を朗々とうたう場面はビックリでしたよ~。それにしてもデカイ人ですね。バルセロナオリンピックに出場した元競泳選手で、日本記録も持っていたみたいです。スゴイわ。
原作をまだ読み進んでないんですが、広瀬 vs.淳さんの餅食い競争とかもやってほしいw
のぼさんは俳句の道に進もうと決意をかためつつあり、信兄さんは私費留学が国費での留学にきりかわり、いよいよ時計の針は日清戦争へと動きを早めつつあります。
次回が待ち遠しいなぁ。
きょうもがっつり90分見応えあったんですけど…あったんですけど、若干不可解な点がいくつかありました。十分考証してるんだと思いますが…
・多美(松たか子)の佐久間さんちって旗本なんですよね?ご一新で旗本って没落したんじゃないんですか?っていうか佐久間さんちって収入源は?なんで多美ちゃんあんなにでっかいタイ食べられるの?
・真之(本木雅弘)とのぼさん(=正岡子規=香川照之)の下宿の窓や玄関に普通にガラスがいっぱい使われていたんだけれど、明治の20年頃に、学生たちが下宿するようなおうちに普通にガラスなんて使われてたんでしょうか?
とかそういうどうでもいいことに気をとられつつあっという間に1時間半たってました。
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ストーリーは、大学予備門(=のちの一高=ほぼ現在の東大教養学部)に合格した真之と子規の青春ストーリー。「歴史秘話ヒストリア」によると子規の親友となり、何かと子規と絡み続けた夏目漱石(小澤征悦)も登場しました。「~ヒストリア」では若き日の漱石の写真が出てきて、それが驚くほどの美青年なのに驚いたんですけど、いやスゴー。秋山真之も甘い顔の二枚目だし、ノボさんイケメンに囲まれまくりぞなもし。
江ノ島への無銭旅行や「judicature」(法官)のことをこっそり聞いて「幇間」(=太鼓持ち)と間違える小ネタなどもきっちり入れてきてました。幇間のカンニングの相手は原作では淳さんじゃないんだけどねw
それにしても、寄席や演芸場で遊び、ちょっとした旅行もし。「選ばれた者」ということばがナレーションで出てきてました。オープニングの別のナレーションでは
「誰もが博士にも、学者にも、軍人にもなれる………楽天主義」
って言ってたけど、スタートラインに立てたのはほんのわずかな、選ばれた少数の人たちであったことを考えるととても複雑です。
兵学校に入校した真之が故郷に真っ白な制服で帰省すると、すっかり老いた警官(徳井優)が涙を流して真之の出世を喜ぶんだけど、兵学校に入っただけなのに…って感じですよね。いまじゃ、東大を出ても将来が保証されるわけでもなんでもないわけですから。
それにしても、やっぱり信兄さん(阿部寛)が格好良すぎますよ。大学予備門をやめて海軍に行こうと思う、という真之に
「そうしたいという理由をできるだけ短く言ってみろ」
と試すあたり素敵です。そこに
「学問も二流、根気も二流。わしゃ、要領がよすぎます」
と返す淳さんもまぁアレですがw
また、久松の若殿様のおつきとしてフランスに私費留学しなくてはならなくなる場面も見応えありました。ここでまたワンポイントで宝田明とか使ってくるところが渋過ぎてしびれました!
あとは鬼教官メッケルの熱血授業シーンも楽しかった。「全滅!」って… 当時のいわゆる「お雇い外国人」のみんなはいろんな事情があってFar Eastの猿の国にやってきていたわけだけれど、あれは真のプロフェッショナリズムですね。
気になったのはドイツ至上主義というか優越主義。フランスとの戦争に勝った理由のあたりでちらっと感じたんだけれど、あの上から目線がそのまま日本陸軍に伝播して、日清、日露と戦争を勝ち抜いたことで驕りが出て1930年代以降のカタストロフにつながった、そんな気がしてなりませんでした。
陸軍では児玉源太郎(高橋英樹)が登場。なんか、立派すぎて笑えます。軍人としての正式な訓練をまがりなりにも受けている好古などと違って、彼らの世代がどうやって新たな世界に順応していったのかとても気になるところです。
あっという間に青春謳歌時代は終わり、真之は兵学校へ。そこで広瀬武夫(藤本隆宏)と出会います。ドラマ初出演だそうですがさすが元劇団四季、漢詩を朗々とうたう場面はビックリでしたよ~。それにしてもデカイ人ですね。バルセロナオリンピックに出場した元競泳選手で、日本記録も持っていたみたいです。スゴイわ。
原作をまだ読み進んでないんですが、広瀬 vs.淳さんの餅食い競争とかもやってほしいw
のぼさんは俳句の道に進もうと決意をかためつつあり、信兄さんは私費留学が国費での留学にきりかわり、いよいよ時計の針は日清戦争へと動きを早めつつあります。
次回が待ち遠しいなぁ。
- [2009/12/06 22:52]
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コメント
原因判明してよかったです
ぺんぺんさま、ご迷惑おかけしました。
私のブログでも以前似たようなことがあって別のブログにTB3回くらいかけちゃったことありましたので…
見応えあってよかったです!
私のブログでも以前似たようなことがあって別のブログにTB3回くらいかけちゃったことありましたので…
見応えあってよかったです!
ことしもボチボチ
Sayopeeさま、コメント返しが遅くなりました。ことしもボチボチお願いいたします。
さて「坂の上の雲」。その方向性が正しいかどうかは微妙ですけれど「志」をもって作られているドラマだなぁと私も思って観ています。
明治維新以降の日本史って、学校では意外ときちんと教えられてなかったりするので自分で勉強しないといけない部分が多いですよね。陸奥宗光→不平等条約改正 とか、忘れていることがたくさんあるので、ホント頭の刺激ですね。
さて「坂の上の雲」。その方向性が正しいかどうかは微妙ですけれど「志」をもって作られているドラマだなぁと私も思って観ています。
明治維新以降の日本史って、学校では意外ときちんと教えられてなかったりするので自分で勉強しないといけない部分が多いですよね。陸奥宗光→不平等条約改正 とか、忘れていることがたくさんあるので、ホント頭の刺激ですね。
こんばんは。
TBの件、失礼いたしました。
送信待ちのなかに残っていたので、何回も
送られてしまったのだと思います。ご迷惑をおかけし
大変申し訳ありません。
これに懲りず、TBさせていただけると嬉しいです。
今回も楽しませていただきました^^
TBの件、失礼いたしました。
送信待ちのなかに残っていたので、何回も
送られてしまったのだと思います。ご迷惑をおかけし
大変申し訳ありません。
これに懲りず、TBさせていただけると嬉しいです。
今回も楽しませていただきました^^
前にこちらにコメントしたつもりでしたが、できていなかったかしら。
「坂の上の雲」、見るつもりはなかったのですが見たら面白いですね。第1話の少年からいきなり本木さん、香川さんには突っ込んでしまいましたが、第2話くらいの年になるとあまり違和感はないです。
実家にあれば原作を読もうとちょっぴり思いました。
また、この時代のこと、日本史の時間に習ったり調べたりしたのに忘れていることが多くて、思い出すだけでも頭の刺激になる気がします。
「坂の上の雲」、見るつもりはなかったのですが見たら面白いですね。第1話の少年からいきなり本木さん、香川さんには突っ込んでしまいましたが、第2話くらいの年になるとあまり違和感はないです。
実家にあれば原作を読もうとちょっぴり思いました。
また、この時代のこと、日本史の時間に習ったり調べたりしたのに忘れていることが多くて、思い出すだけでも頭の刺激になる気がします。
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坂の上の雲 第2回「青雲」
物語は本当に速いスピードで進んでいきます。こんなに内容の濃い物語なのにこの速度で話を進めるのがすごくもったいないような気がします。ひとつひとつの場面は非常に良く作られていてすばらしいものなのですが、その展開が急なので着いていくのが精一杯で登場人物の間の...
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